【新山みりょくびと】 田原一弥さん
こんにちは!あきのです。
続きましてー、新山の魅力ビト2人目はこの方!
田原一弥(たはらかずや)さん
昭和33年3月11日、新山で生まれ育ち、現在では洗車業、農業、そしてアメリカン ユーズド家具・雑貨を取り扱うお店 「WishBase」をご家族で経営されています。
子供部屋を作るためにご自身で家を建てたり、壊れた機械の修理をしたり、なんでもできる凄腕の持ち主。なにをするにも諦めず、本気で取り組むことをモットーにされているという田原さんに、新山のこと、農業のこと、ご自身の生き方について、お話を伺いました。
新山の「あたりまえ」なところが好き
新山で生まれ、新山に住み続けてきたという田原さん。新山のどんなところが好きか訊ねると、次のように話されました。
「自然はあるけど辺鄙すぎない、当たり前で住みやすい新山が好き。新山は『何が良いんじゃろうか?』っていうような、特別なものは何もない当たり前な地域じゃけど、その当たり前が良い。それに都会のごみごみしたところは大嫌いで、よう住まん。自分で歩んでいくんではなしに、背中から押されて、常に人に振り回されて時が流れていくような都会の時間の過ぎ方が合わん。特別なことをするわけでもなく、自然に流れるその新山の当たり前な時間が良い。」
北川村が編入して現在の新山地区の編成になった昭和35年、2800人いた新山の人口も減少著しく、約50年経った今では半分近い1646人に。田原さんの愛する当たり前でありのままの新山の田園風景も、田畑の担い手が減少することで、荒れてしまう土地も増えています。
農業で暮らすための筋道を
「今の農業じゃ飯は食えん。だからこそ、ちゃんと農業をビジネスと考えて、それで生活の基盤ができるという筋道を示していきたい。」と話す田原さん。
お米はもみ消毒と田植え後の草枯らし1回だけの減農薬、そして野菜は無農薬で作られています。
「こだわっとるというよりは、昔の農法に返っただけ。」と話す田原さんですが、田んぼごとに農薬の量を調節して実験してみる等、毎年いかに美味しく、いかに人が興味を持つような作物を作れるか考え努力され、田原さんなりの農法で農業を確立されてきました。
そして新山に、アメリカンユーズド家具・雑貨のお店WishBaseをオープン。これも農作物を売るために、近郊の街から集客するための戦略だったそうです。
「農業に興味を持ってもらわんでもええけど、食べるものに興味を持ってほしい。スーパーで値段だけ見て10円でも安いものを選ぶんじゃなしに、本当に美味しいものの味を知ってもらいたい。だからむちゃくちゃ高く売らんでもええけど、普通に買える値段で、かつ自分たちも生活できる値段で売りたい。そうすれば、兼業でもいいから親の代がやっていた農業を次の世代も続けていける。」
(アメリカンユーズド家具・雑貨のお店 WishBase )
全部、本気!
田原さんの親の代から始めた農業を守り、そして実際に田原さんの娘さんも農業を引き継いでいます。そんな田原さんにこれからの展望を伺ってみました。
「これから何か新しいことをするというよりは、現状をもっと伸ばしていけば、自然と新たな展開になっていくかな。ただ一つ、絶対曲げんことは、何をするにも、あきらめない。全部、本気!人生いっぺんじゃけえ、仕事も遊びも本気ですること。新山全体がどうとか、みんながどうとか、そんな大きいことはよう言わんけど、自分たちができることを一生懸命すること。そんなことで、少しでも目を向けてくれる人がおったらええ。」
あまり前に出て目立つのは嫌だといって、改まった写真を撮ることも拒否された田原さんですが、新山という故郷を陰ながら支えている存在です。
まずは自分たちのできることから一生懸命やること。そうすれば少しずつでも周りの人や地域に良い影響が波及していくということを、行動で証明してくれている田原さんです。
私も、たくさん学ばせていただきながら、できることを一生懸命やっていこう、そういう勇気をいただきました。
田原一弥さん、ありがとうございました!
0コメント